スタッフからの「ひとこと」

お知らせ
この「スタッフからのひとこと」の
内容は、2006年09月当時の内容ですので、
今現在とは異なる内容もあります。
あらかじめ、ご承知置きください。

弊社「グリンデルワルト日本語観光案内所」スタッフからの、
「ひとこと」 メッセージです。


 今回は、旅先では必ず誰もがお世話になる“トイレ”のお話しです。
世界各国津々浦々、することはみーんな同じなのに、お国によってこんなにも違うと驚いたというような
経験はありませんか?


物価の高い国として知られるスイスのトイレは世界に誇れるほど、どこへ行ってもとっても綺麗です。
観光の国だけあり、税金のなんと3割が清掃事業に使われているんだとか。


なかでも驚くのは、登山電車で登って行った3454メートルの山上のヨーロッパで一番高い鉄道駅
「ユングフラウヨッホ」でも水洗トイレがちゃーんとあることです。
なんとこの水洗トイレのために、電車で毎朝2万トンの水を運んで貯めているのだとか。
ユングフラウヨッホ駅の水洗トイレの汚物は、レールの下にあるパイプを通じて約8時間をかけて
グリンデルワルト村の下水処理場まで流しています。その工費だけで約12億円もかかったといいます。


スイスの街中には、ジャンキー対策が施されたトイレもあります。個室の明かりを怪しげな青色にして
いるのです。青い明かりでは、血管を探す事が出来ないので、注射が打てないというわけ。
ブルーレットを入れている便器の様に全く色が分からないのです。飲食店や大学でもこの照明を使っている
ところは多くあります。


また、山小屋のトイレともなるとさすがに街中のトイレとはだいぶん変わってきます。
水洗トイレはほとんど存在することはなく、山小屋によっては小屋からトイレがせり出していて、3分の2
は空中に浮いているようなものもあります。
木製の洋式トイレの穴を覗けば、下はなんと3000メートル。落としたモノははるかかなたへと落ちて
ゆきます。
下から吹き上げる風が冷たく、少し座っていると感覚がなくなってしまうなんてことも。
下がよーく見えますので、背筋も寒くなりますが、臭いもなく快適という人もいるようです。
日本の山小屋には目が痛くなるほどのアンモニア臭が漂うトイレもありますから、それに比べるといいの
かもしれませんね。


ここスイスでは犬にとっても快適な国ということは「2005年5月のスタッフのひとこと」でも以前に
ご紹介しましたが、ゴミの分別が行き届いているスイスでは、普通の分別ゴミの回収BOXと並べて、犬の
糞を処理する「犬の糞用の袋」と専用ゴミ箱が設置されており、飼い主はこれを使って犬の糞の始末を
しています。犬のトイレも人間と同様よーく考えられているのです。

ところで、スイスは国土面積が日本の九州ほどのとっても小さな国なのですが、母国語は4ヶ国語
(ドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏、ロマンシュ語圏)で分かれていますが、トイレでの表示で
ちょっと戸惑ったという経験がもしかするとあるのではないでしょうか?
ドイツ語圏では日本人はトイレには入ることができません。男性用は
HERREN(へーレン)=入れん、
女性用はDAMEN(ダーメン)=ダメと表示されているから…(もちろん冗談です!)

フランス語圏では手を洗う時の洗面台やビデの蛇口の表示がFFrod)=冷たい、CChaud)=熱いと
なります。それを知らず、
CCOLD(冷たい)だと思い込んで、FHOTの変形か何かと勝手な早とちりを
して熱いお湯で手やお尻をやけどしそうになったなーんてこともなきにしもあらず。


勝手の違う世界のトイレでのトラブルは尽きることはありません。
とにかく、スイスのトイレ事情は有名な時計やチョコレート、アーミーナイフ等など同じく、世界に誇れる
自慢のひとつなのです。どうぞトイレの心配無用スイスへお越しください!
グリンデルワルト日本語観光案内所
森 美香

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