地元紙に掲載された「日本人観光客からの投書」
地元誌 「Echo von Grindelwald 」(2002年09月27日付け) |
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「原文/日本語」 |
ある日本人旅行者から、グリンデルワルト滞在中の出来事についての手紙が、日本語観光案内所に届きました。 そこで、案内所の安東一郎が、これを訳し、新聞社へ送ってきましたので、ここに紹介します。 「私達は2002年7月26日から7月29日の4日間、グリンデルワルドに滞在した日本人旅行者です。 グリンデルワルドに到着し、ホテルサンスターにチェックインした後の事です。 荷物を部屋に置き、グリンデルワルドをしばらく散策して二人で帰ってくると、部屋のドアの足下に 小さな紙が入っていました。その紙には大きく日本語が書かれていて、「XXXXXX」(あえて名前は伏せます) という名前のお店の広告であることが分かりました。 なぜスイスのホテルの部屋の中にこんな日本語の広告が入っているのか?と言う疑問とともに強い不快感を 感じ、その広告はすぐに捨ててしまいました。 また、なぜこの部屋に日本人が宿泊していることを知っているのだろうと不安にもなりました。 このような広告は、日本の観光地のホテルでも過去に入れられた経験はありません。 「XXXXXXX」や「YYYYYYY」(別の店です)という店にも行ってみると、そこには多くの日本人店員がいま した。 確かに日本語でのやり取りができることは大きな安心感があります。しかし店鋪によっては、店員の言葉 づかいは丁寧ですが、商品の知識が薄く、また勧めるものも日本人受けする商品ばかりで、決して良い対応 ではなかったと記憶しています。 ホテルの部屋への広告、店鋪での日本人店員の対応といった数々の出来事から、私達は日本人店員のいる店に 対して大きな不信感を抱くようになり、ペアの腕時計をはじめ、ほぼ全てのお土産類の購入は日本人店員の いない店でとの決めごとが出来た位でした。 今回の旅行では、サン・モリッツ、ツェルマット、グリンデルワルト、ベルンと周遊しました。 他の町にもにも沢山の日本人旅行者が滞在していましたが、ホテル室内に今回のような広告が入っていたのは、 グリンデルワルトだけでした。 アイガー・メンヒ・ユングフラウヨッホなど数々の素晴らしい山々に囲まれ、シチュエーションが最高であっただけに、今回のこの出来事は非常に残念です。 スイスの人達は私達のへたくそな英語でも一生懸命聞いてくれ、また分かりやすい英語で返答してくれました。 おかげでお店の人とも仲良くなり、写真を一緒に取ったり、記念にワインまでもらったりといい思い出も沢山 できました。 我々日本人にとって、日本語が通じる安心感は大きいと思います。 スイスも年々日本人観光客が増え、店側にも日本語の分かる人は必要なのかもしれません。しかし、日本人店員 による日本人相手だけの客引きや、ホテルの部屋への日本語の広告を入れてくるのはやり過ぎだと思います。 ここは日本のグリンデルワルドではなく、スイスのグリンデルワルドなのですから。 スイスは最高の自然に囲まれ、本当に良い所でした。また必ず行きたいと思っています。 今度行く時は、このような日本人だけを相手にした客引きが少しでも無くなっていてほしいと心から願って います。札幌からの日本人客より」 |
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